目次次へChap.3 AND,OR,NOT回路をつくる

この章では、ラダー図でAND,OR,NOTを作ってみます。

3.1 AND回路
図3.1は、ラダー図で表現したAND回路です。
図3.1で、押ボタンスイッチPB1、PB2の両方を押すと、リレーR1のコイルに電流が流れます。
これを式で表すと

R1 = PB1 and PB2

となります。

図3.1 AND回路 (R1= PB1 and PB2)

3.2 OR回路
図3.2は、ラダー図で表現したOR回路です。
図3.2で、押ボタンスイッチPB1、PB2のどちらか一方(または両方)を押すと、リレーR1のコイルに電流が流れます。
これを式で表すと

R1 = PB1 or PB2

となります。

図3.2 OR回路 (R1= PB1 or PB2)

3.3 NOT回路
図3.3は、ラダー図で表現したNOT回路です。
図3.3で、押ボタンスイッチPB1を押すと、リレーR1のコイルに電流が流れ、R1のb接点が非導通になるため、リレーR2のコイルには電流が流れません。
逆に、押ボタンスイッチPB1を離すと、リレーR1のコイルに電流が流れないため、R1のb接点が導通になり、リレーR2のコイルに電流が流れます。

これを式で表すと、PB1とR2の関係は

R2 = not PB1

となります。

図3.3 NOT回路 (R2 = not PB1)

3.4自己保持回路
ここまでで、ラダー図でAND,OR,NOT回路が作れることがわかりました。
AND、OR、NOT回路さえ作れれば、これらの組み合わせで複雑な論理回路を組み立てることができます。
原理的には、加算器を作って、それを組み合わせてリレー計算機を作る事も可能です。
リレー計算機ではありませんが、ここでラダー図で構成した記憶回路を紹介します。
図3.4がその回路で、自己保持回路と呼ばれています。

図3.4 自己保持回路

この回路の動作は次の通りです。

(1)この回路で、PB1を押すとリレーR1のコイルに電流が流れます。
(2)その後、このPB1を離してもリレーR1のコイルに電流が流れ続けます。
(PB1を離してもリレーR1のa接点を通ってリレーR1のコイルに電流を供給し続けるため、このような動作をします。)
(3)この状態は、PB2を押してリレーR1のコイルに流れる電流を切ることで(リレーR1のa接点が非導通になり)解除します。


この(1)〜(3)の動作は、PB1をセット入力、PB2をリセット入力とする記憶動作とみなすことができます。
すなわち、直前に押したスイッチがPB1かPB2かをリレーの状態で記憶しています。

自己保持回路はラダー図の基本的な回路です。
リレーが状態を記憶できるということは、リレー回路自身が、内部状態を持つことができることを意味します。
これにより、リレー回路は現在の工程(作業)がどの段階かを記憶し、その工程に応じた次の動作を行なうことが可能となります。
この考え方は、リレー回路がプログラマブルコントローラのラダー図になっても変わっていません。

目次次へ